盗聴器を自分で見つけるために有効な3つの発見方法と手順

2019年3月29日

盗聴器が仕掛けられているかもしれない」と感じる人は意外と多い。なぜ、そう言い切れるのか。少なくとも当店には、多くのお客様からそういった内容のお問い合せをたくさん頂いているからです。

ここでは、「盗聴器が仕掛けられている」可能性がある方に向けて、盗聴器の発見方法を詳しくご説明しています。はじめての方に対しても分かりやすく説明しているので、盗聴器発見の参考にしていただければと思います。

発見できる盗聴器の種類

発見可能な盗聴器は、「電波を発信する」全ての盗聴器です。 ご紹介する「盗聴器の発見方法」は、「電波」を発信する盗聴器に対し、99%の確率で発見することが可能です。

電波を発信しない盗聴器

電波を発信をせずに盗聴を行うものは、「小型のボイスレコーダー」や「ペン型ボイスレコーダー」が挙げられます。「ボイスレコーダー」の場合は、電波を使用しないため、目視による発見を行う必要があります。

目視による盗聴器の発見方法

有効な発見方法ではありませんが、一応ご紹介しておきます。この発見方法は、コンセント型盗聴器のみを対象としています。

  1. 把握している範囲でコンセントをすべて集める
  2. コンセント本体に「A」・「B」・「C」・「D」・「E」・「F」いずれかのアルファベットが表記されているかを目視でチェック

とても簡単な方法ですが、コンセント型盗聴器を目視確認で発見できる可能性をグッと高めてくれる方法です。 「A」〜「F」を見つけた場合は、コンセント型盗聴器の可能性があるため、保管しておくか、廃棄しておきましょう。

手動ダイアル式FMラジオによる盗聴器の発見方法

この方法は、FMラジオと同じ周波数帯の電波を発信する盗聴器に対して有効な発見方法となります。盗聴器発見の参考にしていただければ、幸いです。

盗聴器を発見するまでの流れ

それでは、「手動ダイアル式FMラジオ」を使用した発見方法と手順をご紹介させていただきます。

  1. 部屋の中央にある程度ボリュームを上げた音源となる物を置く
  2. チューニングダイアルをできるだけゆっくり、回せる範囲の受信電波を全て聞いてみる
  3. 予め置いていたラジカセと同じ音声が聞こえてこないかを確認
  4. 盗聴器が仕掛けられている場所の特定方法と排除

詳しく解説させていただきます。安心して読み進めてください。

「音声起動」する機能を搭載している盗聴器に注意しよう【手順1】

盗聴器の種類によっては、「音声起動」という機能を搭載している盗聴器もあるため、ラジカセの「音」を盗聴器に聞かせることで仕掛けられている盗聴器を「音声起動」させることができます。

「音声起動」とは、「会話する声」や「物音」を仕掛けられている「盗聴器」が感知すると、自動で盗聴電波を発信する機能のこと。

「チューニングダイアル」はできるだけゆっくり回す【手順2】

ここで注意したいことは、「チューニングダイアル」を回すスピードです。つい、早く回しがちな「チューニングダイアル」ですが、できるだけゆっくり回すことを心がけます。

素早く回してしまうと、仕掛けられている盗聴電波を聞き逃してしまう可能性が出てきてしまいます。確実に盗聴電波を見つけるためにも、ゆっくりチューニングダイアルを回しましょう。

音源と同じ「音」が聞こえてこないかを注意する【手順3】

手順2と3は、同時進行となります。予め置いておいた音源と同じ音声がFMラジオから聞こえてこないかを注意深く聞いてみます。 もし、チューニングダイアルを回している間に、音源と同じ音声がFMラジオから聞きとれた場合、間違いなく盗聴器が仕掛けられていることになります。

盗聴器が仕掛けられている場所の特定方法と排除【手順4】

さて、手順1-2-3で盗聴器が間違いなく仕掛けられていることは、確認できました。最後に「場所の特定」と「排除」を行い、盗聴された生活に終止符を打ちましょう。

手順4で使用するものは、「手動ダイアル式FMラジオ」と「自分の声」です。この2つを利用して盗聴器の発見作業を進めていきます。

まず、「手動ダイアル式FMラジオ」を「音源の音声」が聞きとれる状態に調整し、片手に持ちます。 次に、自分の声を利用し、何でもいいのですが、「あ〜」などの声を発します。

このとき、イヤホンは使わずスピーカーから音が出る状態にしておきましょう。 声を発しながら部屋の中を移動し、その作業を繰り返し行ってください。

繰り返している間に、「自分の声」が一番大きく聞こえてくる範囲を特定し、盗聴器が仕掛けられている場所も合わせて特定する作業を行います。

最後に、「自分の声」が一番大きく聞こえてくる範囲の中で、FMラジオの音量を上げ、「キーン」と音のする場所を探し、目視確認で盗聴器を見つけましょう。

仕掛けられている盗聴器を見つけたら電源を「OFF」にします。すると、「キーン音」も同時に聞こえなくなり、これは、盗聴器が無くなったことを意味しています。 手動ダイアル式FMラジオを使用した盗聴器の発見方法は、これで完了です。

盗聴発見器による盗聴器の発見方法

この発見方法は、一般的に広く認知されている方法です。ご存じの方も多いかと思いますが、盗聴発見器を使用し、盗聴器の発見を行います。

盗聴器を発見するまでの流れ

早速、盗聴発見器を使用した発見方法と手順をご紹介させていただきます。

  1. 専用発見器と汎用発見器をの違いと選び方
  2. 部屋の中央にある程度ボリュームを上げた音源となる物を置く
  3. 盗聴発見器を使ってみよう
  4. 盗聴器が仕掛けられている場所の特定方法と排除
  5. 盗聴電波以外を検出したときは

詳しくご説明させていただきます。安心して読み進めてください。

専用発見器と汎用発見器の違いと選び方【手順1】

発見専用器と汎用発見器の違いを簡単にですが、下記にまとめています。

盗聴発見器には、「専用発見器」と「汎用発見器」の2種類あります。盗聴発見器を使用して発見する場合は、まず「どちらを使って発見するのか」を決めなければなりません。

盗聴発見器のページにも掲載されているのですが、下記に「発見専用器」と「汎用発見器」の違いを簡単にまとめました。

汎用発見器の特徴

「汎用発見器」は、市場に出回っている周波数を製造の際に器機へインプットし、インプットしたデータを基に盗聴電波を照合することで、盗聴器の発見を可能にしています。

つまり、「予め用意された周波数」を基に照合を行うため、新しい周波数に対応できないというデメリットがあります。 「汎用発見器」は、航空無線や鉄道無線を受信する機能が搭載され、さらには、盗聴器用受信機としても使用できるのが特徴です。

専用発見器の特徴

「専用発見器」は、28〜2,000MHz(メガヘルツ)と広域周波数の照合を行うことで、99%の確率で盗聴器を発見することが可能。 「汎用発見器」とは異なり、広域周波数を照合することによって、周波数に縛られることなく全て照合することができ、ほぼ全ての盗聴器を発見する特徴を持っています。

Memo

「汎用発見器」と「専用発見器」の大きな違いは、「周波数を照合する」方法が異なります。

汎用発見器の周波数照合方法:「予め用意されている周波数を基に照合」 専用発見器の周波数照合方法:「広域の周波数を照合する」※広域周波数 = 28〜2,000MHz

本当に簡単な比較で申し訳ないのですが、盗聴発見器を選ぶときの参考にしていただければと思います。 「専用発見器と汎用発見器の違い」を詳しく知りたい方のために、只今、「専用発見器と汎用発見器の違い」の記事を作成中です。今暫くお待ちください。

「音声起動」機能を搭載している盗聴器に注意しよう【手順2】

盗聴器の種類によっては、「音声起動」という機能を搭載している盗聴器もあるため、音源の「音」を盗聴器に聞かせることで仕掛けられている盗聴器を「音声起動」させることができます。 「音声起動」とは、「会話する声」や「物音」を仕掛けられている「盗聴器」が感知すると、自動で盗聴電波を発信する機能のこと。

盗聴発見器を使ってみよう【手順3】

操作方法が難しいと思われがちな盗聴発見器。

ここでは、「初心者の方」や「機械が苦手な方」でも簡単に盗聴器を見つけることができる発見器をご紹介させていただきます。

まず、リーズナブルな価格と多機能さが特徴の汎用発見器「VR-150」。もう一方は、発見率99%を誇っている専用発見器「BUG-CHASER-PLUS」です。

今回ご紹介する盗聴発見器は、発見率99%を誇る専用発見器「BUG-CHASER-PLUS」です。専用発見器「BUG-CHASER-PLUS」の使い方を詳しくご説明します。

盗聴発見器が届いたら

盗聴発見器が手元に届いたら、中身の確認を行いましょう。専用発見器「BUG-CHASER-PLUS」の内容物は、下記の通りとなります。

※現在はBUG-CHASER-EXになります。

発見器の箱を開けた様子
発見器の箱を開けた様子
  • 盗聴発見器本体
  • アンテナ
  • サービス電池
  • 説明書

盗聴発見器を使う前にすること

中身の確認を終えたら、下記の通りに盗聴発見器の組み立てと調整をして、使用前の準備をします。

本体へアンテナを接続します。

発見器へアンテナを差し込む様子
発見器へアンテナを差し込む様子

次に、電池を装着しましょう。

発見器に電池を入れている様子
発見器に電池を入れている様子

SQLダイアルとVOLダイアルを12時の位置へ回します。

発見器のSQLダイアルを12時の位置へ調整する様子
発見器のSQLダイアルを12時の位置へ調整する様子
発見器のVOLダイアルを12時の位置へ調整する様子
発見器のVOLダイアルを12時の位置へ調整する様子

電波を照合する前の状態です。表示パネルは「緑ランプ」のみ点灯しています。

発見器の準備が完了した状態の様子
発見器の準備が完了した状態の様子

使用前の準備は、これで完了となります。

仕掛けられた盗聴器の有無を調べる

使用前の準備も終わり、いよいよ盗聴器の発見作業をしていきます。 ※注意

盗聴器の有無を調べるときは、一部屋ずつ確実に行う

本体左側面にある照合開始ボタンを一度だけ押します。

本体左側面にある照合開始ボタンを押している様子
本体左側面にある照合開始ボタンを押している様子

盗聴電波を照合実行中は、「赤ランプ」が点灯します。また、照合する時間は、3〜5秒ほどです。

盗聴電波を照合している最中の様子
盗聴電波を照合している最中の様子

盗聴器が仕掛けられている時の反応は、左端のランプが「緑」、感度グラフである「赤ランプ」が数個点灯します。

「赤ランプ」の数は、検出した盗聴電波の強さを表しています。

盗聴電波を検出したときの様子
盗聴電波を検出したときの様子

盗聴器が仕掛けられている場所の特定方法と排除【手順4】

さて、「仕掛けられた盗聴器の有無を調べる」ところまで完了しました。

ここからは、盗聴器が仕掛けられている場所の特定と排除を行います。 引き続き、写真を混ぜながら詳しくご説明しますので、安心して読み進めてください。

盗聴器が仕掛けられている場所の特定方法

盗聴電波を検出すると、盗聴発見器から予め置いていたラジカセと同じ「音」が聞こえている状態になります。次の手順で場所の特定をします。

SIGモードを使用して特定

盗聴電波と断定したときは、SIGモードを使用し、盗聴器の位置を特定します。 SIGモードにするには、SQLダイアルを半時計回りの方向に限界まで回してください。すると、SIGモードに切り替わります。

発見器をSIGモードへ切り替えしている様子
発見器をSIGモードへ切り替えしている様子

次に、正面の「赤ランプ」を確認しながら「VOLダイアル」を回します。このとき、「赤ランプ」が2個程度になるように調整します。

「赤ランプ」を確認しながら「VOLダイアル」を回し、調整している様子
「赤ランプ」を確認しながら「VOLダイアル」を回し、調整している様子

2個に調整した「赤ランプ」は、盗聴器に近づけると点灯する数が多くなります。

また、検出音の音色も変化し、「盗聴器が近くにあるよっ」っと教えてくれる仕様になっています。※検出音は「プププ」という音です…「盗聴器が近くにあるよっ」とは言いません…。

発見器を盗聴器に近づけている様子
発見器を盗聴器に近づけている様子

スピーカーのみではなく、イヤホンも使えます。

イヤホンを使用する様子
イヤホンを使用する様子

Memo

盗聴器が仕掛けられている付近に盗聴発見器を近づけると「赤ランプ」の点灯数と検出音が変化するので、使用者を「赤ランプ」と「音」で盗聴器まで誘導してくれます。

固定電話用盗聴器の発見方法

固定電話に仕掛けられると意外と厄介な電話用盗聴器。

この盗聴器は、固定電話本体とワイヤレス子機で話した会話内容を全て盗聴することができます。 ちなみに固定電話用の盗聴器は、こんな形をしています。パッと見ただけでは、盗聴器とは判断できませんね。

固定電話用盗聴器の中継ユニット型のサンプル画像
固定電話用盗聴器の中継ユニット型の画像

ここでは、「固定電話用盗聴器」の見つけ方を詳しくご説明させていただきます。

固定電話用盗聴器の特徴

固定電話用の盗聴器は、固定電話の周辺器機に模した「偽装品型」が使われています。

よくある固定電話用の盗聴器をリストにしてみました。発見作業を行うときの参考にしていただければと思います。

  • 中継ユニット型
  • 二又分配器型
  • 電話線をクリップタイプ
発見方法

固定電話に使用される盗聴器は、「通話中」のみ盗聴電波を発信します。最初に「通話中」の状態にしておきましょう。

通話中の状態にする方法は、天気予報(177)や時報(117)をかけたままにすることで、通話中の状態を維持することが可能です。

次に、通話中を維持したまま盗聴発見器を使用し、電波の照合を開始させます。盗聴電波を検出した後の流れは、上記の「盗聴発見器による盗聴器の発見方法」に掲載している内容と同一となりますので、省略させていただきます。ご了承ください。

Memo

固定電話用盗聴器は、電話線に盗聴器を仕掛けます。発見作業を行うときは、電話線沿いを重点的に確認しましょう。

盗聴電波以外を検出したときは

盗聴発見器を使って「盗聴電波」を照合していると、無関係な電波に引っかかることがあります。この「無関係な電波」とは一体何かというと、「電子器機のノイズ」や「外部の無線通信会話」です。

「無関係な電波」に引っかかると照合を途中で中断させてしまいます。他の電波に引っかかってしまった場合は、もう一度「照合ボタン」を押して、照合を続行させましょう。

まとめ

まず、最後までお読みいただきありがとうございます。

今回は、「盗聴器が仕掛けられている可能性がある方」に対して、このブログ記事を書きましたが、いかがだったでしょうか。

第三者による盗聴は、「個人情報の流出」や「ストーカー被害のエスカレート」に繋がります。

もし「盗聴をされているかも…」と感じたことがある方は、一度チェックしてみては。

分からないことがあれば、お問い合せからご連絡をいただければと思います。今後も役に立つ情報を私なりにまとめ、皆様へ発信していきますので、どうぞ宜しくお願いします。

解説に使用した盗聴器発見器 → 盗聴器専用発見器 BUG-CHASER-EX